第145回信徒セミナー
2026年1月25日
1.教会の信仰の土台
○教会がキリストの教会として立つためには、「聖書」を土台とし、「信仰告白」「礼拝指針」「教
会規則」の三本柱が必要。
「信仰告白」「礼拝指針」「教会規則」を記しているのが、金沢教会『教会員手帖』。
牧師、長老が代わっても、金沢教会がキリストの教会として、この地で立ち続ける大切な柱。
○「あなたはメシア、生ける神の子です」。「私はこの岩の上に私の教会を建てよう」(マタイ16・
16、18)。
2.教会の信仰告白
①「金沢教会規則」第3条「この教会は福音主義改革教会の信仰によって立ち、日本基督教団信仰告白を告白し、日本基督教団に所属する。」(『教会員手帖』20頁)
②「北陸連合長老会規約」第2条「北陸連合長老会は聖書を基準とし、使徒信条、ニカイア・コンスタンティノポリス信条、アタナシウス信条、カルケドン信条に準拠し、改革教会の諸信仰告白に
言い表された信仰を継承し、1890年に制定された日本基督教会の信仰の告白に基づいて、1954年に制定された日本基督教団信仰告白を告白する。」(『教会員手帖』44頁)
③金沢教会は聖書を基準とし、基本信条(使徒信条、ニカイア信条、カルケドン信条、アタナシウス信条)に準拠し、宗教改革の改革教会の信仰告白(ジュウネーヴ教会信仰問答、ハイデルベルク信仰問答等)を継承し、1890年の日本基督教会の信仰の告白に基づいて、日本基督教団信仰告白を告白する。教会の洗礼式の時に誓約した教会の信仰。
④信条、信仰告白の特色
○「使徒信条」8世紀頃、洗礼教育のために作成された信条。それ以前に、地方の諸教会で告白さ
れていた。
○「ニカイア信条」(『教会員手帖』3頁)。325年「原ニカイア信条」、381年「ニカイア・コンスタンティノポリス信条」(ニカイア信条と呼ぶ)。キリストも神、聖霊も神であることを明確に告白。2025年は「原ニカイア信条」制定から1700年であった。
教会創立145周年の今年度、第一主日礼拝、聖餐が行われる礼拝で、「ニカイア信条」を告白することを検討。教会の信仰を明確にする。
○「カルケドン信条」451年。「ニカイア信条」を言い換えた信条。「イエス・キリストはまことの神にして、まことの人」。
○「アタナシウス信条」5~6世紀頃。三位一体の神を告白。
○「ジュウネーヴ教会信仰問答」1541年、カルヴァンが青少年の信仰教育のため作成。「三要文」(使徒信条、十戒、主の祈り)の講解。カテキズム(信仰問答)の形式。
○「ハイデルベルク信仰問答」1563年、ウルジヌス、オレヴィアヌス作成。「三要文」(使徒信条、十戒、主の祈り)の講解。カテキズム(信仰問答)の形式。
○「日本基督教会信仰の告白」(『教会員手帖』2頁)。1890年(明治23年)制定。「教育勅語」発布。前年、「大日本帝国憲法」発布。天皇を神とする日本の形を法的に構築した時代。日本で最初の信仰の告白。「ニカイア信条」の信仰を受け継ぎ、「我らが神と崇むる主イエス・キリスト」はと、冒頭で告白。キリストも神、聖霊も神であることを告白。簡易信条。公同教会の信仰である「使徒信条」を告白。
○「日本基督教団信仰告白」(『教会員手帖』1頁)。1954年制定。様々な教派的伝統を受け継ぐ教会が合同して成立した日本基督教団の信仰告白。「日本基督教会信仰の告白」を受け継ぐ。宗教改革の信仰(聖書信仰、信仰義認、全信徒祭司)に立つ。簡易信条。公同教会の信仰である「使徒信条」を告白。
3.礼拝指針
①古代の教会より大切にされて来た言葉に、「祈りの法則が信仰の法則」(礼拝の法則が信仰の法則)。礼拝こそが教会の信仰を言い表す。父・子・聖霊なる三位一体の生ける神を崇める礼拝こそ、生き生きとした礼拝となる。
「後の世代のために、このことは書き記されねばならない。主を賛美するために民は創造された」(詩編102・19,新共同訳)。
②「礼拝案内」(『教会員手帖』8~13頁)
「1.礼拝について」「2.礼拝式順について」「3.洗礼及び聖餐の式文」「4.礼拝を守ることについて」。
③「1.礼拝について」
「礼拝とは、神に招かれた私たちが、主キリストにある神の恵みのわざをほめたたえて、『神を拝む』ことです。神は礼拝において私たちに臨み、み言をもって私たちを語りかけ、み旨を示されます。それに対して、私たちは聖霊の助けにより、心を一つにしてざんげと讃美と祈りと感謝を献げます。こうして礼拝は生ける神と私たちとのキリストにある交わりが、この世界の中で具体的になされる時です。
従って真の礼拝は、聖書にもとづいて福音が正しく説かれ、聖礼典が正しく行われ、悔い改めの真心をもってそれを受けるところに成立します。
主日礼拝はキリストの復活を記念する主の日(日曜日)にささげられる公同の礼拝であって、教会と信仰が成り立つための基本的な集いです。正しく主日礼拝を守りましょう」。
④「2.礼拝式順について」
礼拝式順は三位一体の神を礼拝する信仰が具体的な形となる。四つの要素で成り立つ。
<神の招きと悔い改め><み言><感謝と献身><祝福と派遣>。
<神の招きと悔い改め>
「奏楽」から礼拝は始まる。礼拝堂に入った時から礼拝への姿勢を整える。挨拶、打合せは控える。
神の招きを受けて、私ども罪人は神の御前に立つことが赦される。「招詞」から始まる。
神の御前に立つ私ども罪人が神へ向かう時に行うことは、神をほめたたえる「頌栄」と罪の「悔い改め」である。「主の祈り」「交読文」(悔い改めの詩編)「十戒」によりなされる。
「讃美歌」は三位一体の神への讃美が選ばれる。
<み言>
教会の正典である「聖書」が朗読される。旧約聖書と新約聖書が朗読される。いずれも正典
であり、約束と成就の関係にあることを表す。
「讃美歌」はキリストへの信仰の讃美が選ばれる。
「信仰告白」は「使徒信条」が告白される。三位一体の神への信仰を言い表す。洗礼式、転
入会式、長老・執事任職式では「日本基督教団信仰告白」が告白される。日本基督教団に所
属することを言い表す。
教会の「信仰告白」によって、聖書を説き明かす「説教」がなされる。
第一主日、イースター、ペンテコステ、クリスマスでは、「聖餐」が行われる。「説教」は「見えない神の言葉」「聴く神の言葉」であり、「聖餐」は「見える神の言葉」「味わう神の言葉」である。プロテスタント教会の礼拝は、御言葉が純粋に語られ、聖礼典が正しく行われることにより、生けるキリストがご臨在される。
<感謝と献身>
「讃美歌」は説教、聖餐を通して与えられた神の恵みへの感謝の応答の讃美が選ばれる。
「献金」は神の恵みへの感謝の応答であり、神への新たな献身を証しする。
「報告」は教会の働きを神の御前で報告し、祈りを集める。
<祝福と派遣>
「頌栄」は三位一体の神をほめたたえる。
「祝福」は神の祝福が礼拝を通して宣言される。神の祝福を受けて、会衆は派遣される。
「奏楽」は礼拝を通して祝福を与えて下さった神に向かって、「アーメン」を唱える。
⑤「3.洗礼及び聖餐の式文」
「洗礼」と「聖餐」は、プロテスタント教会の二つの聖礼典(サクラメント)である。生けるキ
リストのご臨在に触れ、交わりへ導かれる。教会が立てた按手を受けた牧師により執り行われる。
「洗礼」「聖餐」の式文は、全国連合長老会編『式文』(2022年)によって執り行われる。『式文』は長老、執事も所有している。教会の諸式・信仰を担っているからである。
⑥「4.礼拝を守ることについて」
礼拝の諸注意が(1)~(12)に亘り、記されている。礼拝は神の御前で会衆一人一人が整えるも
のである。
5.教会規則
①金沢教会はいかなる教会であるか、基本的職制は何かが「教会規則」で記される。(『教会員手帳』20~40頁)
「金沢教会規則」第4条(1)「この教会は、その福音信仰の純正を保持し、主キリストより託さ
れた務めを果たすための基本的職制として、長老主義教会の伝統を受けつぎ、長老会と長老会の
もとに執事会をおく。」(『教会員手帖』20頁)
②「北陸連合長老会規約」第1条「北陸連合長老会は、日本基督教団の北陸地域にある改革教会の信仰と長老制度を重んずる諸教会によって構成された共同体である。」
③金沢教会は改革教会の信仰を受け継ぎ、長老制度に立つ教会である。
教会の職制は三つある。監督制度、長老制度、会衆制度。
教会の使命はご復活の主キリストから委託されたこの御言葉にある。
「私は天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民を弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じたことをすべて守るように教えなさい。(見よ、)私は世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28・19~20)。
教会にご復活の主キリストから委託されたことは、生けるキリストを伝え、洗礼へと導くこ
とにある。その使命のために教会は立つ。
ご復活の主キリストから委託された「鍵の権能」(天国の鍵)を、誰が持つかで教会の職制が分
かれる。
監督制度・・監督が所有。ローマカトリック教会、聖公会、メソジスト教会、ホーリネス教会
長老制度・・長老会が所有。長老教会、改革教会
会衆制度・・教会総会が所有。組合教会
④長老会の任務
「金沢教会規則」第37条(『教会員手帖』26頁)
長老会は次の責務を担い、顕現を有する。
1.みことばが聖書に基づいて正しく説かれ、また正しく聴かれるために配慮し、礼拝及び祈祷会
のために適切な準備をする。
2.聖礼典を正しく執行すること。
3.洗礼及び信仰告白の志願者についてその信仰の試問を行ない、これを承認し、受洗ならびに信
仰告白の準備を行なうこと。
4.教会員の転出・転入について決裁すること。
5.伝道のための具体的計画を立て、またそれを組織的・持続的に遂行すること。
6.教会員及び求道者を適切に指導し、訓練すること。各部、各委員会及び諸集会が教会の任務か
ら逸脱せず、信仰の一致において教会の業に参与するよう指導すること。
7.教会学校を維持し、その任務を遂行すること。
8.信徒の戒規を正しく適用すること。
9.牧師及び伝道師の招聘、辞任、解任、謝儀その他の事項について審議すること。
10.教会総会を開き、これに前年度の報告をし、また新年度の伝道方針案及び歳入・歳出予算
案、その他の議案を作成して提出すること。
11.託された献金の適正な使用に責任を持ち、予算に基づき金銭出納及び教会財産の管理その他
の財務を司ること。
12.教会総会記録、長老会記録、会員名簿、会計簿、財産目録等を正確に作成し、これを保管す
ること。
13.宗教法人に関する事項を処理すること。
14.その他教会における重要な事項を処理すること。
⑤執事会の任務
「金沢教会規則」第44条(『教会員手帖』28頁)
執事は長老会からの委託を受け、下記の事項を長老会とともに担う。
1.礼拝・祈祷会において適切な準備をすること。
2.聖礼典が正しく執行されるよう配慮をすること。
3.教会員のことをおぼえ、牧師・伝道師・長老とともに教会のために愛の奉仕の業を行うこと。
4.長老会が立て、教会総会で定立した伝道計画が組織的・持続的に行われるようにすること。
5.長老会を補佐し、教会の財産管理等の実務を担うこと。
6.その他、長老会から委託された事項。
⑥教会総会の任務
「金沢教会規則」第18条(『教会員手帖』23頁)
教会総会における最も重要な事項は、長老を選挙し、長老を立てることにある。長老会によっ
て、教会は立ちもし倒れもする。
1.前年度の教勢報告その他教会活動報告及び会計報告の承認。
2.当該年度の伝道方針その他教会の基本的活動計画及び予算の定立。
3.牧師及び伝道師の招聘、辞任、解任及びその他の異動の承認又は決定。
4.長老の選挙。
5.執事の選挙。
6.教区総会議員の選挙。
7.教会学校長の選挙。
8.教会財産の管理、処分及びその他の財務。
9.宗教法人法による責任役員の選挙。
10.教会規則の変更。
11.教団からの離脱、及び教会の解散並びに合併。
12.その他教会における重要な事項。
